ホットペッパービューティーのプランを上げるべきか、下げるべきか、あるいはやめるべきか。この判断は「最近反応が悪い気がする」といった感覚ではなく、新規1人あたりの獲得コスト・2回目来店率・客単価×年間来店回数という3つの数字で行いたい。掲載料は見積り制で公開されておらず、ネット予約の利用料も定率でかかる仕組みのため、まずは自店の実際のコストと成果を数字で並べることから始める必要がある。
プラン見直しを「数字」で判断する理由
ホットペッパービューティーの掲載料は公式に非公開の見積り制で、サロンの規模や地域、選択するプランによって金額が変わるとされる。さらにネット予約経由の来店には、施術料金に対して定率の利用料(ポイント原資)がかかる仕組みになっており、2026年1月29日以降はこのポイントの基本加算率が2%から1%に変更されている(公式お知らせより)。無料プランは用意されていない。こうした費用構造は契約や時期によって変わり得るため、「なんとなく高い・安い」ではなく、実際に支払っている金額と得られている成果を突き合わせて判断することが欠かせない。正確な金額は契約書・担当者で確認してほしい。掲載料の仕組み全般は掲載料についての記事で解説している。
指標1:新規1人あたりの獲得コスト
最初に見るべき指標は「掲載料+利用料 ÷ 新規来店数」で算出する、新規1人を獲得するのにかかったコストだ。月々の掲載料(見積り金額)とネット予約経由の利用料の合計を、その期間にホットペッパービューティー経由で新規来店したお客様の人数で割ることで算出できる。この数字が施術単価や粗利に対して高すぎないかを確認する。サロンボードの集計機能を使えば、期間別の新規来店数を確認できる。毎月同じ条件で計算し、数ヶ月分を並べて推移を見ることで、季節要因なのか継続的な悪化なのかも判断しやすくなる。
指標2:2回目来店率
新規獲得コストが多少高くても、2回目来店率が高ければ長期的な採算は合いやすい。逆に新規獲得コストが低くても2回目来店率が低ければ、実質的な獲得効率は悪化する。ホットペッパービューティー経由で来店した新規のお客様のうち、何割が一定期間内に再来店しているかを定期的に確認したい。この数値が低い場合は、掲載プランよりも先に、来店後のフォローや接客・施術の質そのものを見直す必要があるケースも多い。
指標3:客単価×年間来店回数
3つ目の指標は、1人のお客様が年間でどれだけの売上をもたらしてくれるかを表す「客単価×年間来店回数」だ。新規獲得コストをこの数字と比較することで、何回目の来店で投資を回収できているかが見えてくる。マツエクや美容室のように来店周期が短いメニューでは、この視点が特に重要になる。単価の高いメニューを扱うサロンほど、多少獲得コストが高くても採算が合いやすい傾向がある一方、単価の低いメニュー中心のサロンでは獲得コストへの感度をより高く持つ必要がある。
プランを上げるべき状況
新規獲得コストが十分に低く、2回目来店率も安定していて、客単価×年間来店回数から見て投資回収が早いと判断できる場合は、プランを上げて露出を増やす価値がある。特に、予約が取りづらいほど埋まっている状態が続いているにもかかわらず新規流入を伸ばしたい場合は、上位プランへの変更を検討する余地がある。逆に、席やスタッフのキャパシティが既に限界に近い場合は、露出を増やす前に稼働状況の見直しが先になることもある。
プランを下げるべき状況
新規獲得コストは許容範囲だが、集客の一部をGoogleビジネスプロフィールや自社予約、紹介など他のチャネルに移せている場合は、プランを下げてコストを抑える選択肢が考えられる。ただし多くの契約ではプランの途中変更が原則できず、変更できるタイミングは契約更新時に限られる場合が多いとされるため、下げる判断をした場合も実際に変更できるのは次の更新のタイミングになる可能性が高い。
掲載をやめるべき状況
新規獲得コストが客単価×年間来店回数に見合わず、2回目来店率も低いままで改善の見込みが薄い場合は、掲載自体をやめる選択肢を検討する段階といえる。ただし解約には違約金や自動更新などの条件が関わるため、判断した後は解約・掲載停止の手順の記事に沿って、顧客データの移行を済ませてから手続きを進めたい。
担当者との打ち合わせで確認しておきたい項目
プランの見直しを検討する際は、担当営業との打ち合わせで次のような項目を確認しておくと判断しやすくなる。
- 表示順位の考え方:現在のプランでどの程度の表示順位が見込めるか、上位プランに変更した場合にどう変わるか。表示順位に影響する要素はSEO対策の記事でも解説している。
- 契約期間と更新時期:現在の契約がいつまでで、変更や解約の申し出はいつまでに必要か。
- 変更条件:プランのアップグレード・ダウングレードがそれぞれどのタイミングで可能か。
あわせて、口コミへの返信状況が集客や掲載順位に与える印象についても、口コミ返信の書き方の記事を参考にしながら見直しておくと、プラン変更以外の改善余地も見つけやすい。打ち合わせの内容は口頭だけで終わらせず、メールなど記録が残る形でまとめておくと、後から条件を確認したいときに困らない。
代替集客との配分を考える
ホットペッパービューティーへの依存度が高すぎると、プランの見直しや万が一の掲載終了時に売上が大きく揺らぐリスクがある。Googleビジネスプロフィールや自社の予約導線、紹介施策など複数の集客チャネルを並行して育てておくことで、ホットペッパービューティーのプランをより柔軟に見直せるようになる。マツエクサロンの集客チャネル全体の考え方はマツエクサロンの集客の記事にまとめている。
よくある質問
Q. 掲載料はいくらくらいが目安ですか。
掲載料は公式に非公開の見積り制で、サロンの規模や地域、プランによって異なるとされる。正確な金額は担当営業への見積り依頼や契約書で確認する必要がある。
Q. ネット予約の利用料はどのくらいかかりますか。
施術料金に対する定率の利用料(ポイント原資)がかかる仕組みで、2026年1月29日以降はポイントの基本加算率が2%から1%に変更されている。具体的な料率は契約内容や時期によって異なるため担当者に確認してほしい。
Q. 無料で使えるプランはありますか。
無料プランは用意されていない。
Q. プランはいつでも変更できますか。
多くの契約ではプランの途中変更は原則できず、変更可能なタイミングは契約更新時に限られる場合が多いとされる。詳細は契約書・担当者で確認する必要がある。
Q. 新規獲得コストはどうやって計算すればいいですか。
「掲載料+ネット予約利用料の合計 ÷ ホットペッパービューティー経由の新規来店数」で算出できる。サロンボードの集計機能を使って期間別の新規来店数を確認するとよい。
Q. プランを下げる・やめると集客はどうなりますか。
ホットペッパービューティー経由の新規流入は減る可能性が高いため、Googleビジネスプロフィールや自社予約など代替の集客チャネルをあらかじめ育てておくことが重要になる。
まとめ
掲載プランの見直しは、新規1人あたりの獲得コスト・2回目来店率・客単価×年間来店回数という3つの数字を並べて判断するのが基本になる。上げる・下げる・やめるのいずれを選ぶ場合も、担当者との打ち合わせで表示順位・契約期間・変更条件を確認し、代替の集客チャネルとの配分を考えながら進めたい。金額や条件は契約によって異なるため、最終判断は必ず契約書と担当者への確認をもとに行ってほしい。
参照:掲載支援会社・代理店の公開情報、リクルート掲載案内、サロンボード公式サイト(salonboard.com)。最終更新:2026年9月10日
